「田子の浦港で釣りをしたいけれど、禁止って本当?」——そう思ってこの記事にたどり着いた方が多いと思います。結論から先にお伝えします。田子の浦港は、大部分が立入禁止・釣り禁止になっています。ただし港全体が完全に閉ざされたわけではなく、今も竿を出せる場所が一部だけ残っています。私は山梨県在住で釣り歴20年以上、静岡の沼津・清水・田子の浦あたりの堤防に通ってきましたが、この記事では2026年時点の田子の浦港の実情——どこが禁止で、どこなら釣りができるのか、そして何に注意すべきか——を正直にお伝えします。
古い情報のなかには「4か所のおすすめポイント」「看板があっても迷惑をかけなければ大丈夫」といった案内が残っていますが、これを真に受けるのは危険です。現在の田子の浦港は、そんな緩い状況ではありません。

田子の浦港はどんな港?なぜ禁止が多いのか
田子の浦港は静岡県富士市にある大きな港で、シラスの水揚げ量は全国トップクラス。富士山を望む景観も美しく、隣接する「ふじのくに田子の浦みなと公園」は地元の憩いの場になっています。一方で、この港は国際航路の船舶が出入りする商業港でもあり、静岡県が管理する保安区域が定められています。
なぜ釣り禁止エリアがここまで広がったのか。背景にあるのは、船舶と釣り人のトラブル、ゴミの放置、漁業関係者のスペースへの迷惑駐車といった問題の積み重ねです。2025年にはテレビ番組でも「立入禁止エリアで釣りをする迷惑釣り人」が取り上げられるほど、問題が深刻化しています。こうした経緯から、港の管理者は立入禁止・釣り禁止の範囲を広げてきました。
【重要】立入禁止・釣り禁止になっているエリア
まず、入ってはいけない場所をはっきりさせておきます。ここを間違えると、警察沙汰になったり、重大な事故につながったりします。
- 東側・赤灯台(赤灯波止)の周辺一帯:立入禁止です。ここには入らないでください
- 国際航路の保安区域:船舶の安全のため立入が制限されています
- 「釣り禁止」の看板が出ている場所:看板が最優先です。「迷惑をかけなければOK」という考え方は通用しません
- 係留された船舶の周辺、漁業関係者の作業スペース:トラブルの原因になります
とくに注意してほしいのが、「釣り禁止の看板があっても大丈夫」という古い情報を信じないことです。過去にはそういう暗黙の了解があった時期もあったようですが、現在は状況がまったく違います。看板や柵があるということは、そこで事故が起きたり、トラブルがあったりした結果です。指示には必ず従ってください。

今も竿を出せるのは「白灯台側」
禁止エリアが多い田子の浦港ですが、西側の白灯台(白灯波止)の周辺は、今も主な釣り場として竿を出せます。ふじのくに田子の浦みなと公園の駐車場からも近く、初心者を含めて釣りをする人が集まるエリアです。
| 釣れる魚 | アジ・イワシ・サバ(サビキ)、クロダイ・メジナ・シーバス(ウキ・ヘチ)、シロギス・ヒラメ・マゴチ(投げ)、イナダ・ソウダガツオなどの青物(外海側) |
| 釣り方 | サビキ、ヘチ釣り、ウキ釣り、投げ釣り、アジング |
| 駐車場 | ふじのくに田子の浦みなと公園の無料駐車場。ただし利用は8時〜17時に限られる |
| トイレ | みなと公園内にあり |
| アクセス | JR東海道本線・吉原駅が最寄りだが釣り場まで距離あり。車利用が基本 |
白灯台そばのテトラ帯はクロダイのヘチ釣りの定番ポイントで、通年で魚影が濃いのが魅力です。外海側に投げれば青物や砂地の底物も狙え、港の奥の水路側ではサビキでアジ・イワシが釣れます。駿河湾の奥という立地から、狙える魚種はかなり豊富です。
ただし、駐車場が使えるのは8時〜17時だけという点に注意してください。朝マヅメや夕マヅメを狙いたくても、駐車場の時間に縛られるため、実質的には日中の釣りか、夕方前に切り上げる釣りが基本になります。

白灯台側で釣るときの安全上の注意
釣りができる白灯台側も、決して油断できる場所ではありません。ここは過去に水難事故が起きている場所でもあります。
- 白灯波止は高さがあり、護岸に柵がありません。海面まで落差があるので、足元には常に注意してください
- 先端付近は足場が低く、波をかぶることがあります。海が荒れている日は釣りを控えてください
- テトラ帯は転落・転倒のリスクが高いです。無理な移動はせず、濡れた場所には乗らないように
- ライフジャケットは必ず着用してください。柵がない護岸では、これが命綱になります
田子の浦港に行く前に
田子の浦港は静岡県の田子の浦港管理事務所が管理しており、保安対策の警備も行われています。禁止エリアの範囲は今後も変わる可能性があるので、行く前に最新の状況を確認し、現地では必ず看板に従ってください。そして、今釣りができる白灯台側を残していくためにも、ゴミは必ず持ち帰り、船舶や漁業関係者の邪魔にならないよう最大限の配慮をお願いします。一部の心ない行為が、残りわずかな釣り場をさらに奪うことにつながります。
まとめ|「今釣れる場所」と「入ってはいけない場所」を正しく知ろう
田子の浦港は、かつては港全体で気軽に釣りができた時代もありましたが、今は大部分が立入禁止・釣り禁止で、竿を出せるのは白灯台側の一部という状況です。禁止エリア——とくに東側の赤灯台周辺や保安区域——には絶対に立ち入らないこと。そして白灯台側で釣る場合も、駐車場の時間と足元の安全に気を配ること。この2点さえ守れば、富士山を望む豊かな駿河湾の釣りを、今も楽しむことができます。