「清水港で釣りがしたいけれど、今もできる場所はあるの?」——そう思ってこの記事にたどり着いた方へ。結論から先にお伝えします。清水港は、SOLAS条約による保安対策で有望なポイントの多くが立入禁止・釣り禁止になっています。しかし江尻埠頭を中心に、今も竿を出せる場所は残っています。私は山梨県在住で釣り歴20年以上、静岡の沼津・清水あたりの岸壁に通ってきました。この記事では2026年時点の清水港について、今釣りができる場所・入ってはいけない場所・危険な場所を正直にお伝えします。
ネット上には「漁港の好意で黙認されている」「フェンスの先以外なら大丈夫」といった古い案内も残っていますが、これを鵜呑みにするのは危険です。清水港の保安区域(SOLAS制限区域)に立ち入ると、不法侵入として検挙の対象になります。現地のフェンス・看板が絶対の基準です。

清水港はどんな港?なぜ釣り禁止が多いのか
清水港は静岡県静岡市清水区にある、静岡中部で最大級の貿易港です。大型船舶が着岸できるように造られているため、岸壁際から水深が深く、古くから多彩な魚が狙える海釣りの好フィールドとして知られてきました。かつては港の大部分で釣りができ、県内外から多くの釣り人が訪れる一大スポットでした。
状況が変わったのは、2001年のアメリカ同時多発テロ以降です。SOLAS条約(海上人命安全条約)にもとづく保安対策が強化され、埠頭の先端など潮通しのよい有望ポイントの多くが立入禁止になりました。さらに近年は、ゴミや駐車、漁業者とのトラブルなどを背景に、釣り禁止・立入禁止の範囲が広がっています。
| 所在地 | 静岡県静岡市清水区(駿河湾奥) |
| 港の性格 | 静岡中部で最大級の貿易港。岸壁際から水深が深い |
| 主な魚 | アジ・イワシ・サバ、クロダイ・カサゴ、アオリイカ・コウイカ、タチウオ、シロギス、シーバス、青物 ほか |
| 駐車場 | JR清水駅の市営駐車場(有料)、河岸の市周辺など |
| アクセス | 東名・清水ICから車で約10分 |
【重要】入ってはいけない・やってはいけないエリア

まず、立ち入ってはいけない場所・釣りをしてはいけない場所をはっきりさせておきます。ここを間違えると、検挙されたり重大な事故につながったりします。
- 埠頭の先端部・SOLAS保安区域(フェンスの先):立入禁止です。侵入は不法侵入として検挙の対象になります
- はごろもフーズのL字岸壁:油送船の停泊場で引火の恐れがあるため、絶対に釣りをしないでください
- 江尻埠頭1号岸壁:工事中のため釣り禁止です(2026年時点)
- 日の出埠頭の大半:北側は企業施設で立入禁止、南側のフェリー乗り場付近も角を除いて立入禁止です
- 興津埠頭の沖に伸びた部分:全域が立入禁止です
- 巴川河口(鉄道岸壁)の一部:立入禁止の範囲があり、2026年に入って範囲が広がった箇所もあります
フェンス・看板・柵は最優先です。「昔は黙認されていた」という感覚は、今の清水港では通用しません。禁止エリアの範囲は今後も変わる可能性があるので、行く前に最新の状況を確認し、現地では必ず掲示に従ってください。
清水港のエリア別|釣りの可否 早見表
「どこなら竿を出せるのか」を先に確認したい方のために、主なエリアの可否をまとめておきます。いずれも2026年10月時点で確認できた情報です。
| エリア | 釣りの可否 | 注意点 |
|---|---|---|
| 清水港海づり公園 (興津) | ◯ 釣りができる | 2026年4月に開園した有料施設。土日祝のみ。ライフジャケット着用が必須で貸出なし |
| 江尻埠頭 (河岸の市前) | ◯ 釣りができる | 清水港の主力エリア。フェンスより先は立入禁止。1号岸壁は工事中 |
| 河口周り (巴川・庵原川) | ◯ 釣りができる | 海側の保安区域に近づきすぎない |
| 日の出ふ頭 | △ 一部・イベント時のみ | フェリー乗り場横の角など限定。静岡市の「釣りフェスタ」開催日は開放される |
| 鉄道岸壁 (巴川河口の一部) | △ 要注意 | 立入禁止の範囲があり、2026年に入って広がった箇所もある |
| 興津埠頭の沖側 | ✕ できない | 全域が立入禁止 |
| はごろもフーズ前 のL字岸壁 | ✕ できない | 油送船の停泊場。引火の恐れがある |
| 埠頭先端・フェンスの先 (SOLAS保安区域) | ✕ できない | 不法侵入として検挙の対象 |
規制は予告なく変わります。この表は出発点として使い、最終的な判断は現地のフェンス・看板に従ってください。
今も竿を出せる主なエリア
清水港海づり公園(興津)— 2026年4月に開園した有料の釣り施設
清水港の話題でいちばん大きいのがこれです。かつて清水にあった海釣り施設が無くなって久しかったのですが、2026年4月29日、静岡市が「清水港海づり公園」を興津地区に開園しました。まだ暫定の供用で、営業は土日祝に限られますが、柵のある桟橋で、家族連れでも安心して釣りができる場所が清水に戻ってきたことになります。
| 所在地 | 静岡市清水区興津清見寺町(清水港 新興津地区) |
| 施設 | 興津ふ頭から沖へ伸びる全長150〜170mほどの桟橋。水深は7〜8m |
| 営業日 | 土日祝のみ(平日と1月1日〜3日は休園)※暫定供用のため |
| 営業時間 | 4月は7時〜17時/5〜8月は6時30分〜18時30分/9〜3月は7時〜17時 |
| 料金 | 1人あたり4時間までの有料制(延長あり)。料金は改定されることがあるので静岡市の公式案内で確認を |
| 駐車場 | 約125台 |
| トイレ | 仮設(男女各1基) |
| 釣れる魚 | アジ・イワシ・サバ、シロギス、クロダイ、メジナなど |
利用するうえでいちばん大事なのがライフジャケットです。着用が義務で、しかも施設での貸出がありません。持っていない人は入れないので、必ず自分のものを持参してください。
はじめて買うなら、腰に巻くベルトタイプの自動膨張式が扱いやすいです。選ぶときは「桜マーク」(国土交通省の型式承認)が付いたものを目安にしてください。船に乗るときの着用義務で求められる基準で、堤防や桟橋で法的な義務があるわけではありませんが、浮力と作りが一定の水準を満たしていることの目印になります。
もう一つ気をつけたいのが駐車場から釣り座までの距離です。そこそこ歩くうえに階段があるので、キャリーカートを使う場合は運び方を考えておくと楽です。荷物は絞っていきましょう。
営業日・営業時間・休園の有無は、天候によっても変わります。出かける前に静岡市の案内(経済局海洋政策部)と、管理事務所の発信を確認してください。
禁止エリアが多い清水港ですが、江尻埠頭を中心に、今も釣りができる場所は残っています。主なエリアを紹介します。
江尻埠頭(河岸の市前)— 清水港の主力エリア
清水魚市場「河岸の市」の目の前にある岸壁で、今の清水港でもっともまとまって釣りができるエリアです。場所によっては車を横付けでき、足場も良いのでファミリーにも向きます。ただしここも立入禁止エリアが混在するので、看板をよく確認してください。作業船が係留してくるときは、素直に場所を譲るのがマナーです。タチウオ(秋〜冬)、アジ・タイ・ハタ・イワシなど、狙える魚は多彩です。
「車を横付けできる釣り場」を探しているなら
清水港を調べる人がよく検索しているのが「車の横付け」です。結論から言うと、江尻埠頭には車を寄せて釣りができる場所があります。荷物の多いファミリーや、足腰に不安のある方にはありがたい条件です。
ただし条件つきです。通路や作業の動線をふさがないこと、そして作業船が入ってきたら素直に場所を空けること。港は仕事をしている場所なので、ここを守れないと「次は全面禁止」になります。実際、清水港で釣り禁止が広がった原因のひとつが駐車の問題でした。
なお、海づり公園は駐車場から歩く施設なので、車の横付けはできません。横付けを優先するなら江尻埠頭、安全と設備を優先するなら海づり公園、という選び方になります。
日の出埠頭(角・開放イベント時)
日の出埠頭・ドリームプラザ前は大半が立入禁止ですが、フェリー乗り場横の角など一部で竿を出せます。常夜灯があり、回遊魚やイカも狙えるポイントです。釣りができる範囲は限定的なので、現地の掲示を必ず確認してください。
そしてもう一つ、静岡市が年に数回、日の出ふ頭を釣り用に開放する「釣りフェスタ」を開いています。普段は入れない岸壁で竿を出せる日で、入場は無料、定員は100人ほど。レンタル竿があるのでサビキやちょい投げを手ぶらで体験でき、スタッフの釣り教室も開かれます。ライフジャケットの着用が必要ですが、こちらは無料で借りられます。カサゴの稚魚放流が行われる回もあります。
注意点は駐車場です。専用駐車場がないので、公共交通機関か、県営日の出駐車場(マリンパーキング)を使うことになります。開催日は年度ごとに決まり、2026年度は10月と11月に予定されています。参加したい方は静岡市(清水みなと振興課)の案内で最新の日程を確認してください。
河口周り(巴川・庵原川などの汽水域)
河口周りは塩分が薄く、シーバス(スズキ)・クロダイ・ハゼなど汽水を好む魚が狙えます。ただし海側の保安区域に近づきすぎると立入禁止区域に入ってしまい、警察沙汰になりかねません。禁止ラインには近づかないようにしてください。
清水港で釣れる魚と釣り方

岸壁際から水深があるため、狙える魚種は豊富です。2026年に入ってからも、カサゴ・イカ・アジ・タイなどの釣果が報告されています。代表的な釣り方は次のとおりです。
はじめての一式なら、竿とリールと仕掛けがそろったサビキのセットが手堅い選択です。江尻埠頭のように足場のよい岸壁なら、これ一つで家族で回せます。
- サビキ釣り:アジ・イワシ・サバ。夏場は数釣りも。ファミリーにおすすめ
- ヘチ釣り・エサ釣り:クロダイ、足元のカサゴなどの根魚
- エギング:アオリイカ(秋)、コウイカ(冬)
- ルアー・エサ釣り:タチウオ(秋〜冬がメイン、回遊次第)
- 投げ釣り:シロギスなど砂地の魚
- 河口周り:シーバス・クロダイ・ハゼ
持ち物・準備

荷物を絞りたいなら、サビキのセット+ちょい投げにするか、狙いを一つに決めて(サビキ or タチウオ など)タックルを一つにまとめると身軽です。子連れの場合はサビキが安心で、常に何かしら釣れるので子どもも飽きません。水深がある港なので、狙いのタナ(層)を探れるように仕掛けの長さには少し余裕を持たせておくとよいでしょう。
安全とマナー — 残った釣り場を守るために
- ライフジャケット(救命胴衣)を着用する。柵のない岸壁が多く、これが命綱になります
- 岸壁は海面までの落差と水深がある。足元から目を離さない
- ゴンズイ・ハオコゼなど毒を持つ魚は素手で触らない。見慣れない魚は要注意
- 駐車違反は釣り場閉鎖の直接の原因。所定の駐車場(清水駅市営など)を使う
- 漁業者の作業・係留船の邪魔をしない。ゴミは必ず持ち帰る
清水港は釣り人が締め出され気味の中で、江尻埠頭が孤軍奮闘している——そんな声も聞かれます。今残っている釣り場を守るためにも、一人ひとりの配慮が欠かせません。
まとめ|「今釣れる場所」と「入ってはいけない場所」を正しく知ろう
清水港は、SOLAS条約による保安対策で多くのポイントが立入禁止になりましたが、江尻埠頭を中心に、今も釣りができる場所は残っています。押さえるべきは3点です。①禁止エリア(フェンスの先・埠頭先端・はごろもL字・工事中の岸壁)には絶対に入らない/②江尻埠頭など釣り可能なエリアでも看板に従う/③ライフジャケットとマナーを徹底する。これさえ守れば、水深のある清水港で、多彩な魚を今も楽しむことができます。
参考|ポイントの位置関係(※現地の看板・フェンスが最優先)
下は位置関係の参考図です。実際の立入禁止ラインは現地のフェンス・看板が絶対です。SOLAS制限区域には入らないよう、必ず現地の掲示を確認してください。

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