
「子どもを連れて、初めての海釣りに沼津港へ行ってみたい」——そう考えている方は多いと思います。ただ、出かける前に知っておいてほしい大切なことがあります。
結論から言うと、沼津港はここ数年で立入禁止・釣り禁止のエリアが大きく増え、今も竿を出せるのは港口公園の駐車場前にある護岸など、ごく限られた範囲だけになっています。その限られたエリアでなら、サビキ釣りで豆アジ・イワシ・小サバがファミリーでも楽しめます。ただし規制はさらに変わりやすいので、訪問前に必ず最新情報を確認してください。
私は山梨在住で釣り歴20年以上。静岡の沿岸にもよく足を運びますが、沼津周辺は近年とくに釣り場のルールが厳しくなっていると感じます。この記事では、現状に即した「今の沼津港」の楽しみ方と注意点を整理します。
なお、ネット上には「沼津港は車を降りてすぐ、どこでもたくさん釣れる」といった古い情報も残っています。ですが実際の状況は大きく変わっているので、鵜呑みにせず現地の看板と最新情報を優先してください。
【重要】今の沼津港は釣りができるエリアが大きく減っています
沼津港は東京から約2時間とアクセスがよく人気が高い一方、釣り人の増加やマナー違反を背景に、年々、立入禁止・釣り禁止の区域が拡大してきました。かつて人気だった沖の防波堤は現在通行できなくなっている場所があり、ランドマークの水門「びゅうお」周辺の河口エリアも以前のようには竿を出せません。
現在おもに釣りが許可されているのは、港口公園の駐車場前の護岸エリアなど一部に限られます。エリアによっては時間帯で立入が制限される場合もあります。行く前に、現地の看板・柵の表示、沼津市や地元釣具店の最新情報を必ず確認してください。
そして、釣り場を減らさないために——ゴミは必ず持ち帰る、指定の駐車場を使い路上駐車をしない、漁業関係者や近隣の迷惑になる行為を避ける。この基本を守ることが、沼津港で釣りを続けられるかどうかを左右します。
沼津港で釣れる魚(サビキのアジが中心)
限られたエリアでの釣りが中心になる今、初心者・ファミリーの主役はサビキ釣りです。時期がよければ次のような魚が狙えます。
アジ・イワシ・小サバ(サビキ)

夏から秋にかけて回遊する豆アジ・イワシ・小サバは、サビキ釣りで手軽に数釣りが楽しめる代表格。地元釣具店の釣果情報でも、シーズンには「サビキ五目」で賑わうことが報告されています。初心者やお子さん連れにいちばんおすすめのターゲットです。
シーバス(スズキ)

近くの狩野川の河口(不動岩前と呼ばれるポイント)などでは、ルアーでシーバスが狙えます。ただしルアー釣りは足場やキャストに慣れが必要なので、初心者向きではありません。
クロダイ(チヌ)

警戒心が強く、狙って釣るには技術が要る魚です。ぶっ込み釣りなどで狙われますが、こちらも中〜上級者向けです。
カサゴ・メバル

岸壁の際や岩の陰に潜む根魚です。テトラの隙間を攻める穴釣りで狙う人もいますが、後述のとおりテトラは非常に危険なので、足場のよい護岸の際で狙うのが基本です。

家族で楽しむサビキのアジ釣り(初心者向け)

サビキ釣りの道具は、釣具店で竿・リール・仕掛けがそろったセットが3,000円ほどから手に入ります。仕組みはシンプルで、コマセ(撒き餌)をカゴに入れて足元に沈め、疑似餌のついた針に魚を掛けるだけ。竿を軽く上下させてコマセを出し、魚を寄せます。
魚のアタリが分かりにくいというお子さんや初心者には、ウキ付きのサビキが便利です。ウキが沈んだらリールを巻くだけなので、タイミングがつかみやすくなります。釣りができるエリアの、足場のよい護岸で楽しみましょう。
【安全】テトラ・外海には無理に立ち入らない
カサゴの穴釣りなどでテトラ(消波ブロック)に乗りたくなる場面がありますが、消波ブロックは波を消すための構造物で、人が歩く前提では作られていません。常に海水がかかってコケが生え、濡れると滑り、隙間に落ちると自力で這い上がれず「死の隙間」と呼ばれるほど危険です。
海上保安庁の資料でも釣り中の海中転落による死者・行方不明は毎年100人前後にのぼります。とくにお子さん連れなら、テトラや足場の悪い外海には近づかず、足場のよい護岸で楽しんでください。ライフジャケットを着用し、目を離さず、海の事故は「118番」——この基本を必ず守りましょう。
駐車場・アクセス
車の場合、東名高速の沼津ICからR414を南下します。駐車は港口公園の無料駐車場(約30台)などが利用できますが、人気のため満車になりやすく、その場合は周辺のコインパーキングを使いましょう。路上駐車は釣り禁止拡大の大きな原因なので絶対に避けてください。エリアによっては夜間などに立入が制限される場合があるため、時間帯のルールも現地で確認しておくと安心です。
朝マヅメに間に合わせたいなら前泊
日中でもアジは釣れますが、数を伸ばすなら朝夕です。沼津・三島は手頃な宿も多く、遠方からなら前泊しておくと朝の時合に間に合います。
沼津港のグルメも楽しむ

沼津港は釣りだけでなく、魚市場や海鮮丼、浜焼きなど駿河湾の新鮮な魚介グルメでも有名です。釣りの前後に立ち寄れば一日中楽しめます。飲食店は入れ替わりもあるので、営業状況や定休日は事前に調べておくとスムーズです。
まとめ|ルールを守れば、限られたエリアで家族釣りを楽しめる
沼津港は釣り可能エリアが大きく減りましたが、港口公園前の護岸などで、ルールを守ってサビキ釣りをすれば、今もファミリーで海釣りを楽しめます。大切なのは、出かける前に最新の規制情報を確認すること、足場のよい安全な場所で釣ること、そしてゴミや駐車のマナーを守ることです。
一つひとつの心がけが、沼津港で釣りを続けられる未来につながります。安全とマナーを第一に、家族での初めての一匹を楽しんでください。
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