「釣り堀は分かるけど、海上釣り堀って何が違うの?」そう聞かれることがよくあります。池のニジマス釣りとは料金の桁が違うので、躊躇している方も多いと思います。
海上釣り堀は「高い釣り堀」ではなく、マダイ・シマアジ・ワラサといった高級魚を狙う別ジャンルの釣りです。手ぶらで行けて、スタッフに聞ける環境で、陸からではまず釣れない魚と勝負できる。そう考えると料金の見え方が変わってきます。
沼津市西浦の「海上つり堀まるや」は、正面に富士山を望む足保の湾内に筏を浮かべた完全予約制の施設です。私が静岡で人を案内するときによく使う場所でもあります。

海上釣り堀とは——池の釣り堀との決定的な違い
海上釣り堀は、湾内に浮かべた生け簀付きの筏の上から、放流された魚を釣る施設です。まるやの場合、受付から船で10分ほど渡って筏に上がります。
筏は10メートル四方で、釣り座となる部分は幅1.5メートルほど確保されています。各筏にトイレが設置されているのも、長時間の釣りや子ども連れには重要なポイントです。
池の釣り堀との一番の違いは、対象魚が完全に別物だという点です。ニジマスやコイではなく、マダイ・シマアジ・カンパチ・ワラサ。いずれも海で狙えばそれなりの装備と経験が必要な魚ばかりです。
まるやで釣れる魚
- マダイ……本命。数も入っていて、最初の1匹になりやすい
- シマアジ……引きが強く、味も抜群。狙って獲れると嬉しい魚
- ワラサ・イナダ・カンパチ……青物。強烈な引きで、仕掛けを切られることも
- イサキ・イシダイ・ヒラメ……日によって顔を出す
生け簀にはアジも入っているので、釣ったアジをそのまま泳がせて青物を狙うという遊び方もできます。公式では標準仕掛けのほかに青物狙いの活きアジ泳がせ用仕掛けも用意されていて、このスタイルが定番になっていることが分かります。

写真は実際にまるやで釣れたブリです。サイズは飛び抜けて大きいわけではありませんが、筏の上でこのクラスが掛かると、なかなかの手応えがあります。
ただし、「必ず釣れる」と保証されているわけではありません。放流は毎日1回、釣り時間中に行われますが、潮や活性によって渋い日はあります。口コミにも厳しい評価は存在しますし、「お金を払ったのだから釣れて当然」という気持ちで行くと肩透かしを食らいます。仕掛けを工夫しながら攻略する釣りだと考えたほうが、結果的に楽しめます。
料金システム
料金は乗合と貸切の2本立てです。
- 乗合……大人料金と小学生以下料金の2区分。釣りをしない付き添いの方向けに「渡船のみ」の料金も設定されています
- 貸切……1筏単位。何名でも貸切可能ですが、筏のスペース上、釣り人は10名前後が目安
- レンタル……貸し竿(浮き仕掛け)のセットあり。標準仕掛け・青物仕掛けも単品で購入できます
- タモ・スカリ……十分な数が用意されていて、自由に使えます
小学生未満の渡船料金は1名まで無料など、細かい規定があります。料金は改定されることがあるため、公式サイトの料金ページで最新の金額を必ず確認してください。
人数が集まるなら貸切が割安になるケースが多いので、グループで行くなら一度計算してみる価値があります。釣った魚はすべて持ち帰れます。マダイやシマアジの単価を考えると、「高い」という印象はだいぶ変わってくるはずです。
予約は必須——前日の夜までに電話
まるやは完全予約制です。思い立って行っても乗れません。
- 前日の午後8時までに電話で予約
- 伝える内容は、利用人数・レンタルの有無・代表者の携帯番号
- 悪天候で出船できない場合は施設から連絡が入る
- 午前8時出船。7時半までに受付を済ませる
公式サイトには予約状況カレンダーが公開されていますが、更新のタイミングでずれが出ることがあるため、確実なところは電話で確認するのが確実です。ゴールデンウィークやお盆、休日は早い段階で埋まります。
なお、土日祝日は午後便も運航されています。「午前中だけの施設」と書かれた古い情報も見かけますが、現在は午後からの選択肢もあるので、朝が苦手な方は公式サイトで確認してみてください。
筏の上でのルール
狭い筏に複数の釣り人が並ぶため、安全と公平性のためのルールが決められています。
| ルール | 理由 |
| 出せる竿は1人1本(レンタルは例外あり) | 筏のスペースとオマツリ防止 |
| 4メートル以上の竿は使用禁止 | 隣との干渉を避けるため |
| 撒き餌は禁止(少量でも不可) | 生け簀内の魚の食いが偏るため |
| 仕掛けの上投げ禁止(下投げのみ) | 狭い足場での事故防止 |
| ネジ埋め込み式の竿立ては使用禁止 | 筏の設備を傷めるため |
餌・仕掛け・竿の持ち込みは自由です。ルールは変更されることがあるので、予約時に最新の内容を確認してください。
アクセスと当日の流れ
所在地は沼津市西浦足保、内浦漁業協同組合の足保管内です。東名沼津ICから伊豆縦貫道・国道1号・国道136号を経由し、伊豆中央道の長岡ICから三津方面へ。県道17号を大瀬崎方面へ進むと受付場所に着きます。

駐車場の場所が分からない場合は電話で確認できます。朝が早いので、初めて行く方は前日にルートを確認しておくと安心です。
筏までの渡船は10分ほどで、湾内なので揺れはほとんどありません。船酔いが心配な方でも比較的入りやすいのが、海上釣り堀の良いところです。
子ども連れで行くときの注意
海上釣り堀は子ども連れに向いた施設ですが、足場が海の上である以上、堤防とは別種の注意が必要です。
- 筏の縁は柵で完全に囲われているわけではない。子どもから目を離さない
- ライフジャケットを着せる。施設の指示にも必ず従う
- 青物が掛かると大人でも一気に持っていかれる。子どもに竿を持たせるときは必ず付き添う
- 午前便は朝が早い。前日は早めに寝かせておく

まとめ|「確実に釣れる」ではなく「高級魚と勝負できる」場所
海上釣り堀まるやは、手ぶらで行けて、陸からではまず出会えない魚と真剣勝負ができる施設です。料金は決して安くありませんが、釣った魚をすべて持ち帰れることを考えれば、納得できる水準だと思います。
大事なのは、釣果を保証された場所ではないと理解しておくこと。そのうえで仕掛けを工夫し、スタッフのアドバイスを聞きながら攻めれば、池の釣り堀では味わえない引きが返ってきます。沼津まで足を運ぶ価値のある釣り場です。
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